コラム お米屋さんが教える、お米の研ぎ方 業務用米は千葉県白井市の米屋「さんらいす」


1. 精米技術の向上で、しっかり研ぐ必要はなくなりました

ゴシッ ゴシッ 

子供の頃キッチンから聞こえるお母さんがお米を研いでいた音、覚えていませんか?


昔は精米しても米ぬかが多く残っていたので、炊飯前にしっかり研いでヌカを落とす必要がありました。

しかし時代が流れ、現代では精米技術が向上し米ぬかは米粒の周りにうっすら残る程度になりました。

現代のお米を昔のようにゴシゴシ洗ってはお米が割れたり、ふっくら炊けなかったり、旨味までも削ぎ落としてしまいますので軽く洗うようにします。

難しいことや毎日続けられないことをかいても仕方ないので、手軽に毎日できるポイントをまとめたいと思います。


2. 1回目が重要! 手早くがポイント

計量したお米をボウルに入れ、水道水をたっぷり入れます。(炊飯器の内釜がきずつくので内釜は使いません。)

4回ほど手で円を描いたらすぐに水を捨てます。捨てる時ザルにとると米粒を流すことなく簡単に手早くできます。


ここでのポイントは最初につける水は時間をおかずにできる限り手早く捨てます。

米は乾燥しているので一番最初の水を多く吸い上げます。

しかしヌカの匂いがする水なのでこの水を吸い上げるとヌカくさいお米の炊き上がりになり、味に大きく影響するのです。


また1回目の水はよく吸うので上質なお水を用意する。とか、ミネラルウォーターを用意するとか・・・。

お米を炊くのは毎日のことなので水道水で十分。とにかく1回目の濁った水を手早く捨てることがポイントになります。

この作業を2回ほど繰り返し、真っ白に濁った水を手早く捨てます。


2. ゴシゴシせず、優しく

次にボウルの中でシャカシャカ10回ほどボウルの中をかき混ぜるように研ぎます。

研ぐ時の手の形は「ガオー」と叫ぶクマのように、指先を曲げた状態です。


お米が割れるくらいに強く、体重をかけて洗う必要はありません。

また水を入れたままシャカシャカするのはやめましょう。


シャカシャカかき混ぜるように研いだら、水を加えて底のほうから返すように濁った水を行き渡らせ、水を捨てます。

この工程を2〜3回程繰り返し、終了です。

最初は真っ白に濁っていた水も、最後はうっすら濁る程度。

濁りのない透明になるまで洗う必要はありません。

うっすら濁る程度で十分です。


3. 水切りも手早く

最後はザルにサッと上げて水切りをします。水切りをしたらすぐに炊飯器の内釜にお米を入れ、浸水させましょう。

水切りをする時に5分も30分も置きません。サーっと水が切れたらそれで水切りは完成。

ザルに上げたまま時間を置くと、お米が割れる原因になりますので注意してください。